
次はお前だ
平成19年4月30日更新
先日急逝した哲学者の池田晶子氏が、週刊誌のコラムにこんな話を紹介していました。
ローマでは、墓石にその人の来歴など、書き物を遺す習慣がある。それを見て人物を想像しながら散歩するのも、一つの楽しみであるらしい。
と、そこにいきなり、こんな墓碑銘に出くわす。
「次はお前だ」
さぞや仰天でしょう。
統計では、日本での1日の死者は約3000人だそうですが、人はその中に自分を入れて考えようとはしません。目先の欲望を満足させることを最優先し、やがて来る死はいつも考えの外なのでしょう。
蓮如上人の『御文章』に、「まことに死せん時は、予てたのみおきつる妻子も財宝も、わが身には一つも相添うことあるべからず」とあります。
いま一息切れれば、必死にかき集めたすべてを置いて出て行かねばなりません。いま最優先すべきことは何なのか、私たちは忘れてはならないでしょう。
人気コラムで池田氏は、人の生死によく触れていました。
深く考えている自負はあったと思いますが、観念と実地の大違いに驚いたことでしょう。
「次はお前だ」
自分の胸に問いかけ、生きる目的を見つめ直しましょう。