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不安の根元を知る

平成19年9月26日更新

 恐怖も不安も、好ましからぬ事態が迫っている時に起こる感情である。

 だが、両者は区別されていて、前者は例えば、ホラー映画を見ているような心境だ。それは不安というより、恐怖であろう。

 恐怖は対象が特定なものなのに対し、不安の対象は無、もしくは不確定である。私たちは、常に、何とはなしに不安なのだ。

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 西尾幹二氏が『人生の価値について』の中で言っている。

「時間の彼方になにか黒々とした深い闇があって、自分がベルトコンベアに乗せられ、否応なしに前へ前へと押されていく徒労感。それでいて、その抗しがたいものから身を引き離そうとすると、目の前の小さな用務やささやかな楽しみごとによって一時的に退避する……」

 万人の行く先である後生に、その不安の根元があることを知る者は稀である。
「多くは覚悟でなく愚鈍と慣れでこれに耐える」と言った人もあるが、愚鈍なるがゆえに生きていられる。それが人生ではあまりにむなしい。

 人生苦の真因を知り、弥陀の本願力によって断ち切られ、生命の大歓喜を獲てこそ人生である。

 

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